Yoga Salon Naz

宮城県名取・岩沼の小さなヨガ教室〜自分を大切にし、よりすこやかに、かろやかに歩む心身をととのえる*30代からの季節に合わせたやさしいヨガ*大人向けリラックス、ベビーマッサージ&ママヨガ*ヨガ初めての方も大歓迎〜

アーモンド

アーモンド/ソン・ウォンピョン

 

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★あらすじ
扁桃体が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけだった。母は、感情がわからない息子に「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」を丸暗記されることで、なんとか“普通の子”に見えるようにと訓練してきた。だが、母は事件によって植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちになってしまう。そんなとき現れたのが、もう一人の“怪物”、ゴニだった。激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく―。怪物と呼ばれた少年が愛によって変わるまで。

 

 


印象的なフレーズ


★知らなかった感情を理解できるようになるのは、必ずしも良いことばかりじゃないと思う。感情っていうのは、本当に皮肉なものなんだ。世の中が、君が思っていたのとは全く違って見えるだろう。周りにある取るに足らないものを、自分に向けられた鋭い武器のように感じるかも知れないし、何でもない表情や言葉が、棘みたいに突き刺さってくることもある。

 

★博士の言う通り、平凡というのなそう簡単なものではないのかもしれない。みんな平凡という言葉を、大したこととは考えず気軽に口にするけれど、その言葉に込められた平坦さに当てはまる人生を送っている人がどれだけいるだろうか。僕にとってはなおのこと難しい。

 


息子が苦労しないように喜怒哀楽を、教える母や、あんたはちょっと変わってるけど、そのままのユンジェでもいいのさ〜っというかんじで「かわいい怪物」と呼ぶ祖母に深い愛情を感じました。3人の関係がとても良かったです。

共感すること、人を理解することは難しいけれど、それはやはり素晴らしいことなのだなぁとまっすぐな主人公を通じて考えさせられました。