Yoga Salon Naz

宮城県名取・岩沼の小さなヨガ教室〜自分を大切にし、よりすこやかに、かろやかに歩む心身をととのえる*30代からの季節に合わせたやさしいヨガ*大人向けリラックス、ベビーマッサージ&ママヨガ*ヨガ初めての方も大歓迎〜

季節の暮らしと服支度

季節の暮らしと服支度/内田彩

 

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ステキな写真と、優しい文章に癒されます。
季節の歳時を大切にして、ファッションも暮らしも自分らしく楽しむ内田さんに憧れます。

 

印象的なフレーズ


★近頃、どんどんいろんな意味で力を抜くことができるようになった気がします。この歳になって、頑張りすぎていると、周りにいる人も居心地が良くない気がするのです。

よく頑張って、周りのことも穏やかに見ていられる、そのくらいの心持ちで毎日を送れたら和やかに過ごせそうです。ベランダに吹く風の気持ちよさを、刻々と表情を変える空の色を、ふと気づくことができる、そんな心に余裕のある人になれたら幸せです。

 

 

 

 

 

 

背伸びせず、自分に合ったものを、でも自分が好きなこだわったものを、大切にしながら、丁寧に。そんな姿勢がとても魅力的です。

誰しもそうしたいと思いつつ、日々の忙しさになんだかドタバタしてしまうこともあるし、それはしょうがない時もあるのだけれど、時折こうした大切なことを思い出すのに内田さんの本はとても良いなと思います。余裕がない時、内田さんの本を読むと、ふぅ〜と深呼吸したよう少し穏やかさが戻ってくる気がします。押し付けがましくない、控えめなかんじもまた良いのです。

 

つるかめ助産院

つるかめ助産院/小川糸

 

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*あらすじ

夫が姿を消して傷心のまりあは、一人訪れた南の島で助産院長の鶴田亀子と出会い、予想外の妊娠を告げられる。家族の愛を知らずに育った彼女は新しい命を身ごもったことに戸惑うが、助産院で働くベトナム人パクチー嬢や産婆のエミリー、旅人のサミーや妊婦の艶子さんなど、島の個性豊かな仲間と美しい海に囲まれ、少しずつ孤独だった過去と向き合うようになり―。命の誕生と再生の物語。

 

 

 

 

印象的なフレーズ

★そうよ、頭の中をすっからかんにして、自然のリズムに沿って生活して、きちんと体も動かして、そうやって体と心をリラックスさせることが大事なんだもん。都会で暮らす人たちはよく勘違いしちゃうんだけど、リラックスっていうのは緩むことでしょう。緩んでいないと、いざと言う時に力が入らないの。都会の人たちは、頑張って頑張ってリラックスするんだから、ほんと笑っちゃうわよね。

 

★先生に限らず、島の人たちはよく笑う。例えば子供が鼻水を垂らして泣いていたとか、誰それの靴下に穴が開いていたとか。小さな事でも見つけてはゲラゲラ笑う。最初、私は何がそんなにおかしいのか意味がわからなかった。けれど、島に暮らしているとだんだんとわかってくる。島には娯楽が少ないから、小さな事でも何かおかしさを見つけ、みんなで共有して楽しむのだ。島の人たちが考え出した島で生きる知恵なのだろう。実際は些細な事でも、みんなで大声で笑っているうちに本当におかしくなって、それまで抱えていた悩みや心配なんかが、まぁいっかー、どうにかなるかもー、と言う気持ちになってくる。

 

★マッサージとは言え、やはり私の基本は先生から教わった手当てだ。最初のうちは肩に力が入り、私が痛いのを直してあげようとおごった考えを持って失敗した。そう思う事は、自分がその人よりも上に立っていると言う事だからどうしても高慢な心が芽生えてしまう。大事なのは、心を空っぽにすることだった。ただただ、相手の呼吸に合わせていく。

 

 

主人公のまりあは、なかなかシビアな設定で、どうなっちゃうのかしらというところから物語は始まりますが、島の優しい人たちに触れてまりあが柔らかくたくましく変化していく様子がとても良かったです。ほわほわと温かい気持ちになれました。

 

暮らしの中に終わりと始まりをつくる

暮らしの中に終わりと始まりをつくる/一田憲子

 

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この本で一田さんを知ったと思ったら、雑誌「暮らしのおへそ」を作っている人でした。中の人はこんなすてきな人だったのだなと、なるほど、なるほどと思いました。

 

 

印象的なフレーズ


アロマキャンドルをたいたり、お風呂に好きな香りの入浴剤を入れたり。五感を使うということは、頭を使うのとはまったく違うこと。五感を刺激することで、体の中の別の機能がむくむくと目覚めてくるような感じがします。原稿書くテクニックや、取材の仕方などよりよく仕事をするための直接的な方法には限界があります。でも環境や身体、心を整えると言う間接的な方法にはいろんな可能性が秘められています。

 

★「人は毎日目にするものに育てられる」という言葉を聞いたことがあります。毎日自宅の窓から海を見ていると海のように心が広い人に。森を目にすれば四季の巡りとともに生きるように。ベットルームの風景もそれと同じだなぁと思うのです。

 

★忙しい毎日を送っていると、効率モードの思考回路になっていきます。毎朝ヨガマットを敷き、座ってふぅ〜と深い呼吸をすることで、そんな思考回路をパチンと切る。それが私のストレッチタイムの大きな効用のよう。体を動かしながら、目標や結果と言う先にあった視点を「いまここ」にある体へと戻す朝のストレッチタイムはつい突っ走りがちな頭と心の重石となってくれます。

 

 

 

日々の暮らしは地味なことの繰り返しですが、その中に自分の機嫌をとるようなことをいくつか散りばめてみると、平坦な毎日も楽しくなるなぁと思っています。最近は、そういうことが大事だなと思っていて、例えばハンドクリームを買う時に、以前はクチコミなんかを見て効果が高くてコスパも良いみたいな選び方をしていたけれど、自分にとって安らぐ香りとかちょっと気分があがるパッケージとかそういう基準で選んでみています。

 

自分の機嫌を取る工夫を、より取り入れやすい形でやってみようとマネしてみようと思いました。他にはたまにスペシャル肌ケアディを作るためにパックを何個かストックしたり、香りで気分転換するためにハーブティーをストックしたり、お気に入りのハンドクリームを塗ってから仕事に取り掛かったり。

 

幸せな習慣

幸せな習慣/内田彩

 

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何度か内田彩仍さんの本は、読んでいますが、その度に「こんな風に毎日丁寧に暮らしたいなぁ」と思わせてくれて、すぐにマネできる様なことも載ってて、疲れた時に読むと癒されます。

こんな50代になれたら素敵!

 

 

 

印象的だったフレーズ


★歳を重ねると、いろんな経験値が増えてつい余計なことを言ってしまうことがあります。でも、価値観は人それぞれで、思っていることも違うのだから、相手が楽しみにしていたり、考えて決めたりしたことには、弾みになるような明るい言葉で返せたらと思うのです。

 

★使い勝手に加えて、見た目を重視しながら選ぶものもあります。それは、毎日の暮らしに彩りを添えてくれるようなもの。例えば、洗面台に置いてあると、朝気持ちが浮き立つ特別なオイルだったり、食事の支度が頑張れそうな器だったり、自分の気持ちを高めるために、ものに頼ることもときには必要だと感じます。

 

★やりたいことがあるなら、小さなこともちょっとパワーの入ることも、とにかくやってみようと思うようになりました。とりあえず始めてみることで、何かひとつくらいは、この先につながることがあると思うのです。

休息のヨガ

休息のヨガ/サントーシマ香

 

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私がヨガを好きになって、もっと学びたいと思うきっかけになった素敵な先生です。

レッスンを受けたり、香さんのTTを受けたのはもう8年、9年?も前のことですが、今も昔も変わらず包み込むような穏やかさ、多様性を認めてひとりひとりを尊重するインストラクションは、とっても安心感を与えてくれます。


ヨガのポーズもですが、文章がどれも優しく思いやりを感じられる言葉選びで、読むだけですぅ〜っと癒されます。繰り返し読んで、理解していきたいです。日々の練習に役立てていきたいです。

 


また、2人の子どもを育てながらも、ヨガやアーユルヴェーダ智慧を活かし日々の生活を丁寧に送っているかんじに、私もこんな風に素敵に年齢を重ねていきたいと思いました。

 

印象的だったフレーズ


★無理をためすぎずに、毎日歯ブラシをするように、こまめに、自分をケアしてあげられるといいですよね
★自分という根を生やす土壌を耕すこと
★内なる「JOY」に意識を向けてみる

 

 

いつの日になるのかわかりませんが、またいつか対面のクラスのレッスンも受けたいです。

ライオンのおやつ

ライオンのおやつ/小川糸

 

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*あらすじ

33歳の主人公、雫。末期ガンで余命を告げられて、瀬戸内の島にあるホスピスライオンの家で最期の時を過ごすことにした。

そこでは、毎週日曜日に入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできるおやつの時間があった…

 

 

とにかくたくさん泣きました。ぐっと引き込まれてあっという間に読んでしまいました。雫の身体の変化と、心の葛藤や変化にきゅーっと胸を締め付けられます。主人公と、自分の年齢も近いのでもし自分だったら…と時々考えを巡らせてしまいました。

 

可愛らしいタイトルですが、生きること、死ぬことという中々重いテーマ。だけど、出てくるキャラクターがみんな味があって魅力的で、爽やかな瀬戸内の気候や風景を感じられる表現があり、ずーんと重い気持ちにはならず、温かい気持ちで読み進めることができました。ライオンの家のマドンナさんの言葉も、すごく優しくて思いやりに満ちていて安らかな気持ちになります。

出てくるご飯、おやつもどれもとても美味しそうです。

 

 

 

印象的だったフレーズ。

 

★生活の質のことをQOLと呼び、同じようにQODという言葉もあって、こっちは死に方の質を意味している。QOLもQODも、私にとってはそれが残りの人生のすべてであり、いかに生きるかは、いかに死ぬかそのものだった。

 

★1日1日を、ちゃんと生き切ること、どうせもう人生は終わるのだからと投げやりになるのではなく、最後まで人生を味わい尽くすこと、イメージしたのは、昔、父と住んでいた町の商店街にあったパン屋さんのチョココロネだ。端から端までクリームがぎっしり詰まったあのチョココロネみたいに、ちゃんと最後まで生きることが、今の私の目標だった。

 

★今というこの瞬間に集中していれば、過去のことでくよくよ悩むことも、未来のことに心配を巡らせることもなくなる。私の人生には今しか存在しなくなる。そんな簡単なのとにも、ここまで来てようやく気づいた。だから、今が幸せなら、それでいい。

 

 

遠くにあることだと思っていて普段は意識しないけれど、みんな生まれた時から、死に向かって歩いている。それが早いか、遅いか。それは、自分では予想していなかった時に突然やってくるかも知れない。毎日毎日を、しっかり生きなければいけないなぁと思いました。と言っても、なにかたいそれたことをしなければいけないとかそういうことではなく、感謝の気持ちを忘れず、丁寧に時を過ごしたいと感じました。

 

本の帯に、「毎日をもっと大切にしたくなる物語」と書いてあって、とてもぴったりな言葉だと思いました。